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小規模オフィスのファイル共有に最適なNASの選び方【2026年版】

この記事では、小規模オフィスのファイル共有を効率化するNASの選び方と、おすすめ製品を紹介します。

「社内のファイル共有がうまくいかない」「USBメモリでデータを受け渡ししている」――こんな状況に心当たりはありませんか。従業員が数名のオフィスでも、ファイルのやり取りは日々発生します。

メールに添付して送る、共有フォルダの場所がわからない、最新版がどれかわからない。こうした小さなストレスが積み重なると、業務効率に大きく影響します。

NAS(ナス)とは「Network Attached Storage」の略で、ネットワークに接続して使う専用のファイルサーバーのことです。オフィスのLANに接続するだけで、複数のパソコンやスマートフォンからファイルにアクセスできるようになります。この記事を読めば、自社に合ったNASを選び、ファイル共有の悩みを解決できます。

USBメモリやクラウドだけでは限界がある理由

「USBメモリで十分」「クラウドストレージを使っている」という方も多いでしょう。もちろんそれぞれに利点はありますが、業務が拡大するにつれて限界が見えてきます。

USBメモリは手軽ですが、紛失のリスクがあります。顧客情報や契約書が入ったUSBメモリを落としたら、情報漏えいにつながりかねません。また、同じファイルを複数人で編集すると「どれが最新版?」という混乱が起きやすくなります。

クラウドストレージ(Google Drive、OneDriveなど)は便利ですが、月額費用が積み重なります。たとえば5人で1TBずつ使えば、年間で数万円のコストになります。さらに、インターネット回線が遅い環境では大容量ファイルのアップロード・ダウンロードに時間がかかります。回線障害が起きると業務が完全に止まるリスクもあります。クラウドストレージの導入判断について詳しくは「クラウドストレージは本当に必要?導入すべき条件を整理」もあわせてご覧ください。

NASならこうした課題をまとめて解決できます。社内LANで高速にファイル共有でき、初期費用だけで月額費用がかからず、データは手元にあるので回線に依存しません。

NASを導入する4つのメリット

メリット1:社内のファイル共有がスムーズになる

NASを導入すると、オフィス内のすべてのパソコンから同じフォルダにアクセスできます。WindowsでもMacでも、エクスプローラーやFinderから普通のフォルダと同じように開けるのが特徴です。「ファイルをメールで送る」「USBメモリで渡す」といった手間がなくなり、常に最新のファイルを全員が参照できます。

メリット2:自動バックアップで安心

多くのNASには自動バックアップ機能が搭載されています。パソコンのデータを定期的にNASへバックアップしたり、NASのデータをさらにクラウドへバックアップしたりする設定が可能です。万が一パソコンが故障しても、NASからすぐにデータを復旧できます。

メリット3:外出先からもアクセスできる

最近のNASはインターネット経由でのリモートアクセスに対応しています。外出先や自宅からでも、スマートフォンやノートPCでオフィスのファイルにアクセスできます。VPN(仮想プライベートネットワーク)を使わなくても、メーカー提供のアプリで安全に接続できる製品が増えています。

メリット4:長期的にコストを抑えられる

NASは初期費用こそかかりますが、月額のサブスクリプション費用は不要です。クラウドストレージを5年間契約した場合のコストと比較すると、NASのほうが安くなるケースが多いです。容量が足りなくなったらHDDを交換・追加するだけで拡張できるのも経済的です。

NASの選び方 ── 6つのチェックポイント

ポイント1:ベイ数(HDDを入れる台数)

ベイとは、NAS本体にHDDを取り付けるスロットのことです。小規模オフィスでは以下を目安にしてください。

  • 1ベイ: 1〜2名の個人事業主向け。シンプルなファイル共有やバックアップ用途に。ただしHDDが1台しかないため、故障するとデータを失うリスクがあります。
  • 2ベイ: 2〜10名程度の小規模オフィスに最適。RAID 1(後述)を組めば、1台のHDDが壊れてもデータを守れます。コストと安全性のバランスが良く、最もおすすめです。
  • 4ベイ: 10名以上、または大量のデータを扱う場合。RAID 5を組めば容量効率と安全性を両立できます。

迷ったら2ベイを選びましょう。小規模オフィスであれば、ほとんどの場合2ベイで十分です。

ポイント2:CPU・メモリ(同時アクセス数に影響)

NASにもパソコンと同じようにCPUとメモリが搭載されています。同時にアクセスする人数が多いほど、高性能なCPU・大容量メモリが必要です。

  • 2〜5名程度: エントリークラスのCPU、メモリ2GBで十分
  • 5〜10名程度: クアッドコアCPU、メモリ2GB以上を推奨
  • 動画編集や大量の写真を扱う: Intel CPUモデル、メモリ4GB以上がおすすめ

一般的な事務作業(文書・表計算・PDFの共有)であれば、エントリーモデルのスペックで問題ありません。

ポイント3:RAID対応(データを守る仕組み)

RAID(レイド)とは、複数のHDDを組み合わせてデータの安全性を高める技術です。主要なRAIDレベルを紹介します。

RAIDレベル 最低HDD数 特徴
RAID 0 2台 速度は上がるがデータ保護なし。業務用途には不向き
RAID 1 2台 2台に同じデータを書き込む。1台壊れても大丈夫。使える容量は半分
RAID 5 3台 容量効率が良く、1台壊れても大丈夫。4ベイ以上のNAS向け

小規模オフィスにはRAID 1がおすすめです。2ベイNASでRAID 1を組めば、HDDが1台故障してもデータは安全です。使える容量はHDD1台分になりますが、業務データを守る「保険」と考えれば十分な価値があります。

ポイント4:対応OS

Windows・Mac・スマートフォン(iOS/Android)のすべてに対応しているか確認しましょう。現在販売されている主要メーカーのNASは基本的にすべてのOSに対応していますが、念のためチェックしてください。特にMacユーザーがいる場合はTime Machine(macOS標準のバックアップ機能)への対応を確認すると便利です。

ポイント5:セキュリティ機能

業務データを扱う以上、セキュリティは重要です。以下の機能があるか確認しましょう。

  • アクセス権限設定: ユーザーごと、フォルダごとに「読み取りのみ」「読み書き可能」などを細かく設定できる
  • 暗号化: 保存データの暗号化に対応していれば、NASが盗まれてもデータを読み取られない
  • 2段階認証: リモートアクセス時のセキュリティを強化する。不正ログインを防ぐために重要
  • 自動ブロック: パスワードを何回も間違えたIPアドレスを自動的にブロックする

ポイント6:メーカーアプリの使いやすさ

NASの初期設定や日常の管理は、メーカーが提供する専用アプリやWebインターフェースで行います。ITに詳しいスタッフがいない場合は、アプリの使いやすさが非常に重要です。日本語対応はもちろん、画面がわかりやすく、ガイドに沿って設定できる製品を選びましょう。

おすすめNAS 4選

小規模オフィスに適した、信頼できるメーカーの2ベイNASを4製品紹介します。

Synology DS225+

Synology(シノロジー)は台湾の大手NASメーカーで、世界中の企業で使われています。DS225+は2ベイの人気モデルです。

  • ベイ数: 2ベイ
  • CPU: Intel Celeron J4125(クアッドコア 2.0GHz)
  • メモリ: 2GB DDR4(最大6GBまで拡張可能)
  • 対応RAID: RAID 0、RAID 1、JBOD、Synology Hybrid RAID
  • ネットワーク: 2.5GbE × 1、1GbE × 1
  • 価格: オープン価格

DSM(DiskStation Manager)という独自OSが非常に優秀で、Webブラウザから直感的に操作できます。ファイル共有、バックアップ、写真管理、リモートアクセスなど豊富な機能がパッケージとして用意されています。ランサムウェア対策のスナップショット機能も搭載。2.5GbEポートを備えているため、対応するスイッチやPCがあれば高速なファイル転送が可能です。

ITに少し詳しいスタッフがいるオフィスや、将来的に機能を拡張したい方に特におすすめです。

Synology DS223

同じくSynologyの2ベイモデルですが、DS225+よりも手頃な価格帯です。

  • ベイ数: 2ベイ
  • CPU: Realtek RTD1619B(クアッドコア 1.7GHz)
  • メモリ: 2GB DDR4
  • 対応RAID: RAID 0、RAID 1、JBOD、Synology Hybrid RAID
  • ネットワーク: 1GbE × 1
  • 価格: オープン価格

DS225+と同じDSMを使えるため、アプリや操作感は共通です。2.5GbEポートは非搭載ですが、一般的な事務作業のファイル共有には1GbEで十分な速度です。消費電力も17.3Wと控えめで、電気代を気にせず24時間稼働させられます。

コストを抑えたいが、Synologyの充実した機能は使いたいという方におすすめです。

Buffalo LS720D

Buffalo(バッファロー)は日本の大手周辺機器メーカーです。LS720Dは2ベイの高速モデルで、2.5GbE対応です。

  • ベイ数: 2ベイ
  • ネットワーク: 2.5GbE対応
  • 容量・価格(税込): 2TB ¥44,000 / 4TB ¥50,160 / 6TB ¥62,920 / 8TB ¥74,800 / 12TB ¥98,780 / 16TB ¥130,460
  • 特徴: HDDがあらかじめ内蔵された状態で販売

最大のメリットは、HDDが最初から搭載されているため、購入後すぐに使えることです。NAS本体とHDDを別々に購入して組み立てる必要がありません。マニュアルやサポートも日本語で充実しており、ITに詳しくないスタッフでも設定しやすいのが魅力です。

「とにかく手軽にNASを導入したい」「日本語サポートが欲しい」という方におすすめです。

QNAP TS-233

QNAP(キューナップ)は台湾のNAS専業メーカーで、Synologyと並ぶ世界的なブランドです。TS-233はエントリークラスの2ベイモデルながら、充実した機能を備えています。

  • ベイ数: 2ベイ(3.5インチ SATA HDD / 2.5インチ SATA SSD対応、ホットスワップ対応)
  • CPU: ARM Cortex-A55(クアッドコア 2.0GHz)
  • メモリ: 2GB(拡張不可)
  • 対応RAID: RAID 0、RAID 1、JBOD
  • ネットワーク: 1GbE × 1
  • 消費電力: 10.81W(動作時)
  • 価格: オープン価格

NPU(AI処理用チップ)を搭載しており、写真管理アプリ「QuMagie」での顔認識が高速に動作します。QTS 5という独自OSはWebブラウザから操作でき、スナップショット機能(最大64世代)によるランサムウェア対策にも対応しています。ツールレスでHDDを取り付けられるため、初めてのNASでも組み立てに困りません。

Synologyと比較検討したい方や、Docker対応のエントリーNASをお探しの方におすすめです。

NAS用HDDの選び方

SynologyやQNAPなどのNASは、HDD別売りのモデルが一般的です。NASには必ず「NAS用HDD」を使いましょう。通常のデスクトップ用HDDとは以下の点が異なります。

なお、Synologyは2025年に一時期、互換性リストに掲載されたHDDしか使えない方針を打ち出しましたが、ユーザーからの批判を受けて同年10月のDSM 7.3で緩和されました。現在は3.5インチHDDと2.5インチSATA SSDであれば互換性リスト外の製品も使用できます(M.2 SSDのみ制限あり)。Seagate IronWolfやWD Red Plusは互換性リストに掲載されており、問題なく使えます。ただし、今後再び方針が変わる可能性もあるため、購入前にSynology公式サイトの互換性リストを確認することをおすすめします。

項目 NAS用HDD デスクトップ用HDD
連続稼働 24時間365日対応 8時間程度を想定
振動対策 振動センサー搭載 なし
ワークロード 年間180TB程度 年間55TB程度
RAID最適化 あり なし
価格 やや高め 安い

NAS内部では複数のHDDが同時に回転するため、振動が問題になります。NAS用HDDは振動を検知して補正するセンサーを搭載しており、複数台のHDDが同居するNAS環境でも安定して動作します。デスクトップ用HDDをNASに入れると、振動による読み書きエラーや寿命の低下につながる可能性があります。

おすすめNAS用HDD

Seagate IronWolf(シーゲイト アイアンウルフ)

NAS用HDDの定番シリーズです。

  • 容量ラインナップ: 2TB / 4TB / 6TB / 8TB / 10TB / 12TB / 16TB
  • 回転数: 5,400rpm(2〜8TB)/ 7,200rpm(12〜16TB)
  • 年間ワークロード: 最大180TB
  • キャッシュ: 256MB
  • 保証: 3年(データ復旧サービス付き、成功率95%)
  • 特徴: AgileArray技術でRAID環境を最適化、IronWolf Health Managementで故障を予防監視

小規模オフィスの2ベイNASなら、4TBまたは8TBのモデルがおすすめです。RAID 1構成で実質の使用可能容量はHDD1台分になるので、必要な容量の2倍を購入する点にご注意ください。

Western Digital WD Red Plus(ウエスタンデジタル レッドプラス)

IronWolfと並ぶNAS用HDDの定番です。

  • 容量ラインナップ: 2TB / 4TB / 6TB / 8TB / 10TB / 12TB / 14TB
  • 記録方式: CMR(従来型磁気記録方式)
  • 特徴: NASware 3.0技術でNAS環境に最適化、24時間365日稼働対応
  • 価格: オープン価格

CMR方式を採用しているため、RAID環境での書き込みが安定しています。SMR(瓦記録方式)を採用した下位モデル「WD Red」もありますが、NASにはCMR方式の「WD Red Plus」を選んでください。

導入時の注意点

NASを購入したら、設置する前に以下の点を確認しましょう。

設置場所の選び方

NASは24時間稼働するため、熱がこもらない場所に設置することが大切です。デスクの下や棚の奥に押し込むと排熱がうまくいかず、故障の原因になります。風通しの良い場所で、直射日光が当たらない場所を選んでください。また、NASのHDDは振動に弱いため、人がぶつかりやすい場所や不安定な棚の上は避けましょう。

UPS(無停電電源装置)の導入を検討する

停電でNASの電源が突然切れると、書き込み中のデータが破損したり、HDDが損傷したりする可能性があります。UPS(ユーピーエス)とは、停電時にバッテリーから電力を供給する装置です。多くのNASはUSB接続のUPSと連携して、停電を検知すると自動的に安全にシャットダウンする機能を持っています。

NAS向けのUPSは、正弦波出力でUSBシャットダウン連携に対応した製品を選ぶ必要があり、1.5万〜2万円程度からの投資になります。また、お使いのNASメーカーの互換性リストに掲載されている製品を選ぶと安心です。バッテリーは5年程度で交換が必要になる点も考慮しておきましょう。

NAS用UPSとして広く使われているのがAPC(シュナイダーエレクトリック)のRSシリーズです。SynologyやQNAPの互換性リストに掲載されており、USB接続による自動シャットダウン連携にも対応しています。2ベイNAS単体であれば400VA(240W)クラスで十分です。

ネットワーク環境の確認

NASの実際の転送速度は、NAS内部のHDD性能とネットワーク性能のどちらか遅い方に制限されます。ここではHDDの転送速度を基準に、ネットワーク環境の選び方を解説します。

HDDの転送速度が基準になる

一般的なNAS用HDD(Seagate IronWolf、WD Red Plusなど)の読み書き速度は、1台あたり約150〜200MB/sです。2ベイNASでRAID 1(ミラーリング)を組んだ場合、読み出しは最大で約200MB/s程度、書き込みは1台分と同等の約150〜200MB/sになります。

つまり、NASの内部性能は最大でも約200MB/s程度です。これを基準にネットワーク環境を考えましょう。

構成 転送速度の目安 ネットワークの制限
HDD 1台 / RAID 1 読み出し 約150〜200MB/s 1GbE(約110MB/s)だとネットワークがボトルネック
RAID 5(4ベイ以上) 読み出し 約300〜400MB/s 2.5GbE以上が必要
SSD構成 読み出し 500MB/s以上 10GbEでないと性能を活かせない

1GbEで十分なケース

1GbE(Gigabit Ethernet)の実効転送速度は約110MB/sです。HDD 1台の性能(約150〜200MB/s)を下回るため、厳密にはネットワークがボトルネックになります。しかし、一般的な事務ファイル(Word・Excel・PDF)の共有であればファイルサイズが小さいため、体感上は問題ありません。ほとんどのスモールオフィスでは1GbEで十分です。

2.5GbEが有効なケース

大きなファイル(数百MB〜数GB)を頻繁にやり取りする場合や、複数人が同時にNASへアクセスする場合は、1GbEだと待ち時間が気になることがあります。2.5GbE(実効約280MB/s)にすれば、HDD 1台の性能をフルに引き出せます。今回紹介した製品ではSynology DS225+とBuffalo LS720Dが2.5GbEに対応しています。

ただし、NASだけでなくスイッチングハブ(複数のLANケーブルをつなぐ中継機器)とPCのLANアダプター(NIC)もすべて2.5GbE対応にする必要があります。経路上で最も遅い部分に全体が制限されるためです。

10GbE以上が必要なケース

RAID 5構成(4ベイ以上でHDDの速度を束ねる構成)やSSD構成にすると、NAS内部の転送速度は300MB/sを超えます。この性能を活かすには10GbE対応のネットワーク環境が必要です。これはクリエイティブ用途やサーバー用途向けで、機器のコストも高くなります。

Wi-Fiでも使えるが、安定性重視なら有線

Wi-Fi 6(802.11ax)やWi-Fi 7(802.11be)など新しい規格では、理論上Gbps以上の速度が出るため、NASへのアクセスに十分な性能があります。ノートPCやタブレットからNASを利用する場合など、有線接続が難しいケースではWi-Fiでも実用的です。

ただし、Wi-Fiは電波状況や同時接続台数によって速度が変動しやすく、大きなファイルの転送が途中で遅くなったり不安定になることがあります。安定性を重視するなら有線LANがおすすめです。特にNAS本体は有線LANで接続し、PCは状況に応じて有線・Wi-Fiを使い分けるのが現実的でしょう。

古いスイッチングハブに注意

オフィスで使っているスイッチングハブが古い場合、100Mbps(Fast Ethernet)止まりの製品であることがあります。この場合、NASが1GbE以上に対応していても転送速度が約10MB/sに制限されてしまいます。NAS導入時にスイッチングハブの対応速度も確認しておきましょう。 弊社のお客様でも、NASの性能が出ないというので調査したところ、棚の後ろの見えないところに設置されていた中継用のスイッチングハブがFast Ethernetの古いものだった、ということもありました。見えないところにあったため、存在をすっかり忘れていたそうです。このような事態にならないよう、NASの導入時に合わせて途中経路も全てチェックすることをおすすめします。

初期設定の難易度

メーカーによって初期設定の難易度が異なります。SynologyやQNAPは設定画面がわかりやすく、ガイドに沿って進めれば初心者でもセットアップできます。ただし、HDDの取り付けやRAIDの構成は自分で行う必要があります。Buffaloは最初からHDDが内蔵されているため、LANケーブルと電源をつなぐだけですぐに使い始められます。ITに詳しいスタッフがいない場合は、Buffaloの手軽さが大きなメリットになります。

クリエイター・映像制作など大容量データを扱う方へ

この記事では一般的な事務作業を中心とした小規模オフィスを前提に紹介していますが、動画編集・写真撮影・3DCGなどクリエイティブ系の業務では、2ベイNASでは容量やスループット(データ転送速度)が不足する場合があります。

たとえば、4K動画の素材は1本で数十〜数百GBになることもあり、2ベイ×RAID 1構成では実質1台分の容量しか使えないため、すぐに容量が足りなくなります。また、大きなファイルをNASから直接編集する場合、1GbEのネットワークでは読み込みが遅く作業に支障が出ることがあります。

クリエイティブ用途の場合は、以下の点を検討してください。

  • 4ベイ以上のNASで大容量と冗長性を両立する(RAID 5/6対応)
  • 10GbE対応のNASでネットワーク転送速度を確保する
  • SSDキャッシュを搭載できるモデルで、頻繁にアクセスするファイルの読み出しを高速化する

これらの構成は本記事の範囲を超えるため、導入を検討される場合はNASメーカーの法人向け製品ラインナップや、専門のITコンサルタントに相談されることをおすすめします。

まとめ

小規模オフィスのファイル共有には、2ベイNAS + RAID 1構成がおすすめです。1台のHDDが故障してもデータが守られ、月額費用もかからないため、長期的にコストを抑えられます。

選び方のポイントをおさらいしましょう。

  • ベイ数: 小規模オフィスなら2ベイが最適
  • RAID: RAID 1でデータを保護
  • メーカー: Synology・QNAP・Buffalo など信頼できる大手メーカーを選ぶ
  • HDD: 必ずNAS用HDD(IronWolf、WD Red Plus)を使う
  • 設置: 風通しの良い場所に置き、できればUPSも導入する

ファイル共有の悩みを解消し、大切な業務データを守るために、NASの導入を検討してみてはいかがでしょうか。


個人のバックアップ用途には外付けSSD・HDDもおすすめです。「外付けSSD・HDDの選び方ガイド【仕事用おすすめ】」もあわせてご覧ください。

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