個人事業主や中小零細企業の方向けにITに関する話題をお届けします

回転寿司屋さんのIT化から学べること

ITを使ってできることを探してみたところ、私がみたものでは回転寿司屋さんがIT化していっているのを実感しています。

10年前はお寿司が回っていて、中にいる店員さんに欲しいものを注文していく形でした。
ですが2020年の現代において、みるみると姿が変わっていっています。

主に変わった点として、

  • 受付システム
  • 注文システム
  • 会計システム

が変化したと考えています。

受付システムの変化

まず、受付システムです。

30分から1時間待つことが当たり前だった時と比べ、今はスマホアプリを用いて自宅で時間指定予約が可能になり、待つことなく店舗に向かうことができるようになりました。
会社独自のアプリケーションを使ったり、Amazon Web Services(AWS)ベースのサービス「EPARK」を使用している会社もあります。(Epark→https://epark.jp/)

これによって起きたことは、

  • お客様の待ち時間を減らすことにより、混んでいるから帰ってしまうお客様が時間をずらして来るようになった。つまり回転率と集客が両方上がった。
  • 店員さんが待機しているお客様の対応をする必要がなくなった。

特に回転率と集客が上がるのはとても強力なことだと思いました。今までの大きな問題であった「空いてないから帰ろう」というお客様を逃さず来てもらう方法として、とても優秀だと思いました。
私個人の意見ですが、美容室だと当たり前のように予約していて、飲食店だとその場で行くか行かないか決める、というシステムが不思議でした。
今ではそれを解消できる方法がITを使って出来たので、取り入れることにより集客が上がるというのは理にかなっていると思っています。

次に、注文システムです。

注文システムの変化

席に着くと、注文用のタッチパネルが置かれるようになりました。
回転寿司なので目の前のお皿を取っても良いのですが、欲しいものを注文したいときはタッチパネルから注文するようになりました。これによって変わったことは、

  • 注文ミスが減り、商品のロスが減った。
  • 注文内容が明確にデータとしてわかるようになり、仕入れがやりやすくなった。
  • 受付の人員を減らすことができた。

注文自体は、店員さんに直接言うこととタッチパネルで行うことの違いはそれほどないと思います。ですが、ミスを減らせるということと、注文内容のデータをとることが出来るのは大きな差が生まれると思います。新しく商品を仕入れる際に、時期により何が売れて何が売れないのかを正確に把握することが出来ると、余計なコストを確実に減らすことができます。

 

最後に、会計システムです。

会計システムの変化

お皿の数を数えてお会計、、、という流れから、お皿を機械により読み取り、自動的にお会計の値段を決めるシステムができています。
このとき実際には、お皿にRFIDタグ※が埋め込まれていて、どの種類のお皿が多いのかもわかるようになっています。お店によっては、そもそも回転している寿司をなくし、注文のみなのでそれにより会計が決まるところもあります。

※RFIDタグ(無線ICタグ)
無線通信によって、データを交換できる小さな記憶媒体。
商品や食品などに電子情報(名称、値段、製造年月日などの情報)を入力している「RFタグ」を貼り付け、読み込み装置の「リーダライタ」で電子情報を読み込むシステムである。
Radio Frequency Identificationの略称。詳しい説明は
https://www.intage.co.jp/gallery/rfid/
こちらに記載されています。

これによって変わったことは、

  • お皿を数えるミスがなくなった。
  • 回転している商品のお客様の好みがわかるようになり、最適な商品を並べられるようになった。
  • 会計とは趣旨が異なるが、取られていない商品の廃棄を管理できるようになった。

店員さんにとっても数え間違えがなくなるメリットがあります。また、先ほどの注文システムと似ていますが、このお皿を数える段階で時期によるお客様の好みが分かるようになります。タッチパネルによる注文のみの場合は内容が全く同じですが、回転しているところから自由に取る場合だと、お皿を数えるシステムが大きく役立っています。
また、お皿にタグを埋め込むことにより、長い間回っている商品の廃棄タイミングも管理することができます。より確実に新鮮な商品をお客様に提供することが可能になり、お店の信頼向上にもつながります。

今回は、回転寿司屋さんがITを取り入れて変化していく様子を記事にしてみましたが、ITを取り入れることのメリットは大いにあると考えています。その分初期投資のコストの問題もありますので、段階的に取り入れているのが実際の流れだとも考えています。

このように、導入への手助けがあるので、検討してみてはいかがでしょうか。

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